SCAJ2019に出展した感想、印象

2019年9月11日、昨年に続き、今年もアジア最大のコーヒーエキシビジョン、SCAJ2019に参加しました。

・今年の出店は昨年よりも気軽だった
去年は3日間すべて出展しましたが、今年度は11日のみの出展です。
そしてコーヒービレッジ区画という一回り小さいブースでの出展。周りのブースもほとんどロースターさんでした。

宅急便で荷物を送って、電車で行って帰ってくるだけなのでそれほど手間もかかりません。1日出展して、人が少ない時間にお世話になっている方々にご挨拶して、1日フルに使い切りました。昨年は搬入搬出も車で、準備しなければいけないディスプレイ関連の資材もいっぱいあったので、それに比べると遥かにやりやすかったです。


(今年もフェアトレードラベルのマネージャーの方々と。色々とご相談させていただいてます。)

人のやりくりや準備、片付けを考えると、当店のようなマイクロロースターでは今回ぐらいの規模のほうが適しているのかなと感じました。

ただお店の定休日に一人で出展したのですが、一人は少し大変でした。お客さんとお話している最中に次の方の試飲カップを出したりと、あまり余裕がなかったので、やはり次回は2人体制で出展したいと思います。

・SCAJ2019の印象

昨年も思いましたが訪れる人が増え、年々賑わいを増している印象です。その反面「焙煎したコーヒー豆を探している」というお店の人より、「色々なコーヒーを試したい」という一般の人が増えているかな、と感じました。

特に入口に近い大きなブースは液晶ディスプレイを多用したり、ブースの作りも派手で多くの方が試飲ブースに列をなしていました。こういうのを見るとロースターとして出展されるかたはBtoBよりBtoCを意識しているように見えます。その一方で業務用である生豆や、エスプレッソマシンなどの機器ブースもいっぱいあります。

このように現在は「ロースターから一般客にアピール」、「卸売業者からロースターにアピール」という2つの層が混在していますが、どちらかといえばまだ「卸売業者からロースターにアピール」という層のほうが多いと思います。


(ゲイシャの試飲ができるパナマブース)

ざっくりと見て回ると、今までそれほど流通量が多くなかった国のコーヒー豆を取り扱う業者さんを多くお見かけしました。特にミャンマー、ラオス、フィリピン、タイ、ブルンジ、ウガンダ、ルワンダなどはここ数年でかなりのお店で見かけます。もちろん私がロースターを始めた2013年にも日本で流通はしていましたが、今ほど話題に上がることはなかったと思います。

上記写真のパナマブースではベスト・オブ・パナマ2019で最高のカッピングスコアを出して、過去最高値で落札されたゲイシャを作り出したELIDA農園のゲイシャ・ナチュラルをいただきました。ゲイシャ的なレモンのニュアンスにナチュラルならではのボディが相まって美味しかったです。

ロースターとして、こういったコーヒーを取り巻く近年の環境はエキサイティングだとは思います。ただ当店ではこういった新しいスペシャリティの流れを汲みつつ紹介しつつも、「いつものコーヒー」を買ってくれるお客様を念頭に、今後も地道に品揃えをしていきたいと思います。